幾望報

きねもておもちつけ

マルチ餅

マルチはマルチでも危ないマルチではない、ディスプレイの話だ。

先日、パソコンに明るい同僚が手に余ったというディスプレイとアームを譲ってくれた。しばらく部屋に転がしておいたが、このGWは10連休を確保しながらほとんど家にいるのでこれが邪魔で仕方がない。部屋を片付けるついでに、ちゃんと設置してみることにした。

マルチというからには結論としてはパソコンに2台接続したのだが、最初は迷った。というのも、自室で据え置きゲーム機でプレイする場合、いちいちPCのHDMIを挿し替えなければいけなかったからだ。ディスプレイが2台あるならそれぞれPC用ゲーム用と分けるべきか、としばらく悩んだが、その場合二つとも横向きに設置する必要があり、しかしもらったアームがことのほか短いので上に設置することもできず、無理やり並べると自分が椅子に座った際に正面には二つのディスプレイの隙間が来るような妙なレイアウトとなってしまった。これでは本末転倒だ。毎度毎度体を傾けながらディスプレイを凝視するぐらいなら都度都度HDMIを挿し替えたほうがよっぽどましだ。試みに2つ目の画面を縦に置いてみたらうまい具合におさまった。これでいこう。

その後実際に設置する際にもアームが弱くて画面が傾くやらやっぱり低くて視角が悪いやらでうまくいかなかったので、夜中に角材を切り出してクランプに挟んでかさ上げし、押し入れに眠っていたガラクタの中からちょうどいい高さの漆塗りの箱枕を探し出して支えにするなど、何かと予定外ではあったが試行錯誤の末ひとまず環境ができあがった。

机の限界上縦置きするしかなかったディスプレイだが、これはこれでなかなかいいものだ。まず文書が読みやすい。横長画面ではスクロールを何度もしなければならないが、縦長だとWebページやWord文書の閲覧が非常にしやすい。Excelはまだ開いていないが多分これも同時並行で作業したい時や資料として閲覧したいときなどにいいだろう。ただ私も忙しい人間ではないのでそうそう毎回そんな窓を開いているわけではない。では何に使うのか?

私はPCに触れ始めて以来かれこれ20年これをPCの欠陥だと思っていたのだが、デスクトップにお気に入りの壁紙を設定しても作業している間はみじんも目に触れることがないというのは、果たしていかがなものなのだろう?むしろお気に入りの画像であれば作業中ふと目を移して心を休めたいものではないか。仕事机に子供の写真を置くかのように。推しキャラのフィギュアを並べるかのように。

そんなわけでさほど作業も多くない私にもマルチディスプレイ環境を整えたことに十分すぎるほどの成果があった。全画面で作業しながらも壁紙を常に見られるということだ。これはいい。非常にいい。縦長画像はあまり収集していなかったのでこれから探す予定だが、ひとまず当てはめたのは1990年代後半ホビージャパンから発行されていた雑誌「GAMEぎゃざ」に登場したガール・ザ・ギャザリング(ゼノシリーズでおなじみの田中久仁彦・作)、いつかどこかで拾ったデータだ。本当は水族館の水槽を眺めている画像なので手前に魚が泳いでいるはずなのだが、それがいないので画面の向こうからこちらをのぞき込むような格好となっており、見ての通り非常に”よい”画となっている。

これを常に傍らに置きながらネットサーフィンをできるというわけだ。

おわかりいただけただろうか。

 

というわけで結論としてはマルチディスプレイはよいということだ。

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”よい”画像